泉頭城
Ruins of Izumikashira Fort, Japan


登城日:
2010. 09. 09







【泉頭城概要】


泉頭城は、静岡県三島市の南西、清水町を流れる
柿田川の水源近くに築かれた城郭です。

泉頭城が築かれたのは戦国時代の15世紀の頃の様です。
戦国時代後期には後北条氏の城となり、沼津の三枚橋城などと
連携し、伊豆を守る境目の城の役割を果たしていたようです。




城郭は、柿田川の水源の東側に本曲輪、東曲輪、南曲輪
などの郭が、柿田川の支流によって分けられています。



武田軍の侵攻にも耐えていた泉頭城ですが、
1590年(天正18年)の秀吉の小田原征伐の際には
後北条氏はこの泉頭城を撤退し、韮山城と
山中城に引き上げたそうです。

韮山城の登城記はこちらです。
山中城の登城記はこちらです。

豊臣氏が滅びた後、家康はこの泉頭城の景色を
気に入り、ここに隠居御殿を建てる事を命じた
そうですが、1616年(元和2年)に亡くなった為、
工事は中止となり廃城となったそうです。



【泉頭城へのアクセス】


泉頭城への最寄駅は伊豆箱根鉄道
駿豆線の三島広小路駅です。

伊豆箱根鉄道駿豆線の乗車記はこちらです。

三島広小路駅から南西に1.7km程離れています。
徒歩約20分です。

またJR三島駅から2.6kmです。
三島駅にはレンタサイクルがあり
これを借りれば便利です。




【泉頭城登城記】



2010年9月に三島を訪れた際、駅前で
レンタサイクルして柿田川公園に向かいました。



この柿田川公園では、富士山の伏流水が
湧き出る清流・柿田川の水源にあたります。

この柿田川の水源の東側の公園部分一帯が
泉頭城の城郭になっていたようです。

柿田川の散策記はこちらです。


泉頭城の事は、ここに来て初めて知り、柿田川の
水源を眺めながら、その痕跡を探してみました。


国道一号線に近い芝生広場が、
泉頭城の本曲輪のあった辺りの様です。



綺麗に整備されていて、土塁や堀など
当時の様子は残っていませんでした。

芝生広場の南側には貴船神社がありました。



この神社も当時のものかと思いながら
訪れましたが、よく判りませんでした。

貴船神社から湧水広場へと向かいます。



所々石垣も見えますが、これも
当時のものではないと思います。

この先、谷底にベンチが置いてある
空間があり、ここが湧水広場です。



当時は、本曲輪と東曲輪との間の三ノ洞が
あったところで、堀の役割を果たしていたようです。


湧水広場の先には柿田川を
眺められるスポットがありました。



先ほどの湧水広場から散策路が続いています。



こんもりとした森の中に路が続いていますが
この辺りは南曲輪があった辺りです。

散策路から眺める限り、ここにも
当時の泉頭城の痕跡はないようでした。

この散策路から一段高い所に
ある「泉の館」に向かいました。



古い土蔵の建物があります。
ここは当時、東曲輪だったようです。


泉頭城は、家康の死去後、田畑となっていたようで
散策路から眺めた限り、当時の痕跡は残っていませんでした。

ここは泉頭城址というよりも、柿田川の水源の
湧水とその清流の眺めが素晴らしいところで、
そちらを愉しんだ方がいいように思います。

柿田川の散策記はこちらです。




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