南公園は岡崎市の南部、JR岡崎駅から
上地循環線のバスで若松町で下車し、
徒歩5分程のところにある公園です。
丘陵地の地形を生かし、遊園地や交通公園
野球場や水泳プール、テニスコートなどがある
岡崎市民の憩いの場になっています。
岡崎市内の公園というとお城のある岡崎公園が有名ですが、
この南公園は本多光太郎の家のある東公園とともに
岡崎三大公園の一つと数えられると思います。
今から40年ほど前は、草茫々の野球グランドがあるだけで
学校が終わったり、休みの日になると、日が暮れるまで
草野球をしていた公園ですが、いつの間にか
色々な施設が整えられていました。
南公園の遊園地には色々な遊具が備わっています。
どの遊具も基本的には小学校入学前の
子供を対象にしたものですが、豆列車や
サイクルモノレール、観覧車は大人でも楽しめます。
ウェスターン調の豆列車。
日本の鉄道全線乗車の対象ではないのですが
この列車には何度か乗ったことがあります。
サイクルモノレールの先には
メリーゴーランドがあります。
どの遊具も100円以下の料金で遊べるので
週末には多くの家族連れの方で賑わっています。
メリーゴーランドの横の坂道を登っていくと
観覧車が見えてきます。
観覧車のゴンドラも小さなものですが
大人だけでも乗せてくれます。
小高い丘の上にある観覧車からは
公園内の様子が一望できます。
遊具の向こうには三田ヶ池があります。
そして北を見ると岡崎駅方面の景色が開けていました。
中央に住宅整備されているのは元の紡績工場です。
この写真は2010年のものですが、今では造成も終わり
中学校や健診センターなども開業しています。
観覧車を下り、三田ヶ池に行ってみました。
この公園が整備される前は、丘陵地の間にある
人も足を踏み入れないような溜池で、小さい頃は
親からは、溜池で溺れることを恐れてか、
近づかないようにと釘を刺されていた所です。
この池の東側には当時からの森も残り
今では野鳥の楽園になっています。
池の周囲に散策路が整備され
のどかな時間を過ごすことが出来ます。
夕暮れの三田ヶ池もなかなか風情がありました。
この三田ヶ池の南側、駐車場を隔てて
一段低いところに交通公園があります。
交通公園には舗装道路が配置され、自転車やなどで
交通ルールを学べる場所になっているのですが
その一角に、鉄道車両が展示されています。
こちらはリニアモーターカーのHSSTです。
今は愛知高速鉄道「リニモ」で実用化されていますが
この車両はそれに先立つ試作機で、筑波やカナダの
博覧会で展示されたものだそうです。
昭和17年に旧国鉄の浜松工場で製造されています。
米原や大垣・稲沢の機関区に配属された後、
東海道本線の電化後は北陸から東北へと転勤になり
現役の最後は中津川機関庫に配属となり、
中央西線で活躍していたようです。
この南公園には1973年(昭和48年)に来ています。
月に一度保存会の会員の方が整備をしているようで
今にも走り出しそうな姿をしています。
いつの日にか復活して、力強く煙を
吐きながら走って欲しいものです。
このD51と並んで展示されているのは
名鉄の谷汲線を走っていたモ401です。
元々は1926年(大正15年)に造られた木造車を
1952年(昭和27年)に連接車として改造したものです。
梅林はそれ程広くはないのですが
多くの種類の梅が植えられていて、
長い期間に渡って楽しむ事が出来ます。
そして桜です。
ソメイヨシノが公園の至る所にあります。
こうした光景は子供の頃から当たり前になっていますが、
この様な桜を身近に眺められたのは、
恵まれた環境にいたのだと改めて思います。