座喜味城
Zakimi Castle, Japan


登城日:
2008. 07. 05







【座喜味城概要】


座喜味城は、読谷山按司・護佐丸が
1420年頃に築いたお城です。


護佐丸は座喜味城の北4km程の所にある
山田城で、山田按司の三男として、
1390年頃に生まれたそうです。

1416年(または1422年)頃に、
中山王・尚巴志率いる中山軍に参加し、
北山を攻め滅ぼしたそうです。

その後、北山の中心だった今帰仁城に
駐留していたそうですが、その頃
この座喜味城を築いたと言われています。

当時から人気の高かった按司だったようで、
那覇の大綱曳でも、護佐丸が登場するそうです。

護佐丸は1440年には中城城に移ったそうで、
この座喜味城は、護佐丸が青年期から
壮年期にかけて過ごしたお城です。

今帰仁城の様子はこちらです。
中城城の様子はこちらです。



座喜味城は、那覇から20km程北、
残波先に近い、読谷村にあります。

地図はこちらです→ Mapion


標高120mの丘陵の上に築かれ、
二つの郭からなる連郭式のお城です。


2008年7月5日に、この座喜味城を訪れました。
その時の様子を紹介します。



【座喜味城へのアクセス】


那覇バスターミナルから28番系統・
読谷バスターミナル行きで嘉手納下車。
嘉手納から62番系統読谷バスターミナル行きで
座喜味下車、徒歩約5分です。

那覇バスターミナルから29番系統で
読谷村バスターミナル行きにのると
直接、座喜味に行くことが出来ますが
本数が一日5往復しかなく、
事前に時刻の確認が必要です。

沖縄のバスマップはこちらです。
28番系統の路線図はこちらです。
62番系統の路線図はこちらです。





【座喜味城登城記】


那覇から名護に向かう国道58号線を北上し、
読谷村に入って左折し、座喜味城を目指しました。

読谷村の集落に入ると細い路地となり、
一方通行の道を抜け、
座喜味城に辿り着きました。

夏の太陽が朝から照りつけ
沖縄特有の暑いこの日でした。

駐車場から座喜味城址に向かうと
世界遺産の碑がありました。



座喜味城は、護佐丸が攻め滅ぼした今帰仁城や
城主となった中城城、そして護佐丸を滅ぼした
阿麻和利の居城だった勝連城、そして首里城らと共に
2000年12月2日には世界遺産にも指定されています。

沖縄には9つの世界遺産があり、そのうち5つがグスクですが、
首里城を除く4つのグスクが護佐丸に関係したお城です。

今帰仁城の様子はこちらです。
勝連城の様子はこちらです。
中城城の様子はこちらです。
首里城の様子はこちらです。

座喜味城址近くの読谷村立民族歴史資料館には
護佐丸の生涯についての資料が展示され、
中世の琉球の歴史における、護佐丸の
存在の大きさを伺い知る事が出来ます。



座喜味城入り口の様子です。

この石段を登り、松が生い茂る
丘陵地を歩いて行きました。



松林の丘陵地が座喜味城跡なのだろうか?
と思いながら歩くうちに林が途切れ、
立派な石垣が目の前に現れてきました。



優雅な曲線を描く石垣が見事です。
その石垣に設けられた石門の様子といい
この座喜味城も遺跡の雰囲気が漂っていました。

門から除いた二の郭(副郭)の様子です。



30m四方程の空き地が見え、
その向こうに更に石垣がありました。

門をくぐって、右手の石垣の様子です。



切石を並べた布積の石垣です。
石垣の緩やかな曲線がなんとも言えません。


二の郭の反対側、一の郭との境の石垣から
二の郭の入り口の門を眺めた様子です。
(下の写真、左側です)



その右手には、一の郭の一際高い石垣が連なり、
一の郭への入り口の石門が見えています。

一の郭の石垣と、二の郭の石垣の間には
細い通路のようになっていました。

この通路のように狭い郭に行ってみました。



一の郭の石垣が緩やかな曲線を描きながら
急な斜面で迫っていました。

この先で行き止まりになっていましたが
ここは、攻め込んだ敵を誘導し、
袋詰めにする目的があったのでしょうか。


再び、二の郭に戻り、
今度は一の郭に向かいました。



一の郭への石門に続く石段の様子です。
この光景も、城址というよりも
遺跡そのものと言った感じでした。


石門をくぐり一の郭の中に入りました。
一の郭を取り囲む石垣に上がる事が出来ます。

一の郭には17m x 15mの範囲に
礎石が残る一角がありました。



ここには板葺きか茅葺の
建物が建っていたようです。

建物跡の右側に小さく寄進灯篭が建っています。
この灯篭は、護佐丸の子孫の座喜味親方が
1843年に徳川12代将軍・家慶公への慶賀使としての
任務を果たしたお礼として寄進したものだそうです。

石垣の向こう側には白い壁の家々と
その更に向こうに広がる
東シナ海が見えていました。


一の郭の北東の端にある石垣です。



この座喜味城の石垣は、他のグスクよりも
石垣の幅が広いのが特徴のようですが、
このあたりはまるで、櫓台のようです。

一の郭と二の郭の間の石垣から眺めた
二の郭の様子です。



二の郭への入り口の門の向こう、
はるか遠くに那覇の町へと続く
家並みが見えています。

一の郭から眺める二の郭の石垣。



うねるような曲線を描いているのがわかります。

石垣の上から、二の郭から一の郭へと
向かう階段と石門の様子です。



遠くに東シナ海を望み、
曲線を描く石垣に囲まれた座喜味城。

照りつける南国の太陽の光の中で、
この座喜味城を眺めていると、
日本にいるという事を忘れてしまうようでした。


座喜味城を訪れた後、恩納村のビーチを通り、
今帰仁城に向かいました。

”読谷村から恩納村へ、東シナ海に沿って”
の様子はこちらです。




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